口唇ヘルペスの治療法
口唇ヘルペスは、ありふれたウイルス(単純ヘルペスウイルス)による感染症ですが、水ぶくれやかさぶたが治ってもウイルスが体の中(神経節)に潜伏します。そして疲れやストレス、発熱などで免疫力が落ちた時にウイルスが暴れだし、再発(初感染後、体に潜んでいたウイルスが、再活性化して症状が現れること)すると皮膚や粘膜に小水疱やびらん(ただれ)を主体とする病変が生じます。
現在、発売されている抗ウイルス薬はウイルスの増殖を抑えるだけで、神経の中に入り込んだ(潜伏した)ウイルスDNAを取り除く事は出来ません。ウイルスは体の中で増えるので、皮膚科では飲み薬での治療が一般的です。
代表的な飲み薬
・商品名:ゾビラックス(一般名:アシクロビル)
・商品名:バルトレックス(一般名:バラシクロビル)
・商品名:ファムビル(一般名:ファムシクロビル)
通常、5日間連続で服用して治療します。
途中で水ぶくれが治まっても、神経内でウイルスが増殖しているので、処⽅されたお薬は飲み切ることが⼤切です。
《再発性の単純疱疹に対するファムビルのPIT(Patient Initiated Therapy)による短期間投与》
あらかじめ処方された薬剤を初期症状に基づき患者判断で服用(通常、成人にはファムシクロビルとして1回1000mgを2回経口投与)開始する治療方法です。
誘因や再発の前徴が明らかな患者さんは、予め抗ウイルス薬を手元に持っておき、その様なときにのみに内服すると再発を免れることが出来ます。
すぐに病院を受診できない患者さんも多いので、是非PIT処方を活用していただけたらと思います。
繰り返す口唇ヘルペスでお困りの患者様には一度当院にご相談ください。
マルホ株式会社の患者さん向けのページがわかりやすいのでそちらも御覧ください。
https://www.maruho.co.jp/kanja/herpes/special/
魚住総合クリニック 皮膚科