尿酸値が高いと言われたら|痛風発作が起きる前にできること(夏は要注意)

「尿酸値が高いと言われたら 痛風発作が起きる前にできること」と題し、高尿酸血症の基準(7.0mgdL超)や放置リスク、夏に発作が増える理由、水分補給やアルコール抑制などの予防法をまとめた解説画像。健診結果を見る男性の様子。

健康診断の結果で「尿酸値が高め」と書かれていたものの、痛くもかゆくもないので放置している——そんな方は少なくありません。しかし高尿酸血症は、ある日突然の激痛(痛風発作)だけでなく、尿路結石や腎臓の障害にもつながる状態です。特に汗をかく夏は発作が起きやすい季節。門前仲町の魚住総合クリニック内科が、発作が起きる前にできることを解説します。

この記事のポイント

  • 血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」です(性別・年齢を問わず共通の基準)
  • 放置すると痛風発作だけでなく、尿路結石や腎障害のリスクになります
  • 夏は脱水・ビールなどのアルコール・清涼飲料水(果糖)の影響で発作が増えやすい季節です
  • 水分1日2L目安、アルコールと果糖飲料を控える、適正体重の維持が基本です
  • 痛風発作を起こしたことがある方は、尿酸値6.0mg/dL以下の維持が目標になります

尿酸値が高いとはどういう状態?——基準は7.0mg/dL

尿酸は、細胞の中の「プリン体」という物質が体内で分解されてできる老廃物です。通常は尿から排泄されてバランスが保たれていますが、作られる量が多すぎたり、排泄がうまくいかなかったりすると血液中に溜まっていきます。

血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」と診断されます(高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版)。7.0mg/dLを超えると尿酸は血液に溶けきれなくなり、結晶となって関節などに沈着し始めます。この結晶が引き起こす急性の関節炎が「痛風発作」で、足の親指の付け根などが赤く腫れ、歩けないほどの激痛を伴うのが典型です。

「痛くないから大丈夫」ではない理由

高尿酸血症そのものには自覚症状がありません。しかし放置すると、次のようなリスクがあります。

  • 痛風発作——尿酸値が高い状態が続くほど、発作の危険性が高まります
  • 尿路結石——尿の中でも尿酸が結晶化し、腎臓や尿管に石ができることがあります
  • 腎障害——尿酸の沈着や結石により、腎臓の働きが徐々に低下することがあります

また、高尿酸血症のある方は、高血圧・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病を合併していることが多く、尿酸値は「体全体の生活習慣を映す鏡」ともいえます。

夏に痛風発作が増えるのはなぜ?

痛風発作は夏に増えることが知られています。理由は主に3つです。

夏の要因 尿酸への影響
汗による脱水 体の水分が減ると血液が濃縮され、尿酸値が上がりやすくなります。尿量も減り、尿酸の排泄が滞ります
ビールなどのアルコール アルコール自体が尿酸の産生を増やし、排泄を妨げます。ビールはプリン体も多く、利尿作用による脱水も重なります
清涼飲料水・スポーツドリンク 果糖(フルクトース)は分解の過程で尿酸を増やします。甘い飲み物での水分補給は逆効果になることがあります
ご注意「ビールをやめて焼酎やハイボールにすれば大丈夫」と思われがちですが、プリン体の少ないお酒でもアルコール自体が尿酸値を上げます。種類を変えるだけでなく、量を減らすことが大切です。

今日からできる生活の工夫

  • 水分をしっかりとる——尿量を保つため、水やお茶で1日2Lを目安に。汗をかく日は特に意識しましょう
  • アルコールを控えめに——ビールに限らず、お酒全般で量を減らすことが基本です
  • 甘い飲み物を水・お茶に置き換える——果糖入りの清涼飲料水は控えめに
  • プリン体の多い食品をとりすぎない——レバー、白子、干物、あん肝などは頻度と量に注意
  • 適正体重を保つ——肥満は尿酸値を上げます。急激な減量はかえって発作の誘因になるため、緩やかな減量を
  • 激しい無酸素運動を避け、軽い有酸素運動を——ウォーキングなどの継続が有効です

健診で尿酸値を指摘された方、足の親指の付け根に違和感のある方は、発作が起きる前に一度ご相談ください。

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お電話でのご相談:魚住総合クリニック 内科 050-1784-5222

お薬が必要になるのはどんなとき?

高尿酸血症のすべての方に、すぐお薬が必要なわけではありません。おおよその目安は次のとおりです。

状態 治療の考え方
痛風発作や痛風結節の既往がある 再発予防のため薬物療法を行い、尿酸値6.0mg/dL以下の維持を目標にします
症状はないが尿酸値が高い(無症候性高尿酸血症) まず生活習慣の見直しが基本。尿酸値が8.0〜9.0mg/dL以上の場合、腎障害や高血圧などの合併症の有無など、個人に応じて薬物療法を検討します

発作の最中と落ち着いてからでは使うお薬が異なるなど、治療にはタイミングの見極めが必要です。自己判断で市販の鎮痛薬を続けたり、発作中に尿酸を下げる薬を飲み始めたりせず、医師にご相談ください。

まずは自分の尿酸値を知ることから

尿酸値は血液検査で簡単に調べられます。江東区の特定健診・長寿健診の検査項目には尿酸が含まれており、対象の方は無料で確認できます。詳しくは【無料】江東区の特定健診・長寿健診の受け方をご覧ください。

すでに健診結果をお持ちの方は、結果票をご持参のうえご来院いただければ、数値の見方から今後の方針までご説明します。

よくある質問

痛風発作が起きたら、冷やす・温めるのどちらがよいですか?
発作中の関節は炎症を起こしているため、患部を高くして冷やすのが基本です。揉んだり温めたりすると悪化することがあります。できるだけ早めに受診してください。
発作の痛みが治まったら、通院をやめてもよいですか?
痛みが引いても、尿酸値が高いままでは再発のリスクが残ります。発作既往のある方は尿酸値6.0mg/dL以下を維持することが目標となるため、継続的な管理をおすすめします。
プリン体ゼロのビールなら飲んでも大丈夫ですか?
プリン体がゼロでも、アルコール自体が尿酸の産生を増やし排泄を妨げます。「ゼロだから安心」ではなく、飲酒量全体を控えめにすることが大切です。
女性でも痛風になりますか?
女性ホルモンには尿酸の排泄を促す働きがあるため女性の痛風は比較的少ないものの、閉経後は尿酸値が上がりやすくなります。基準値(7.0mg/dL)は男女共通です。

尿酸値のことが少しでも気になったら、お早めにどうぞ。門前仲町駅徒歩4分、血液検査で現在の状態を確認できます。

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魚住総合クリニック 内科
東京都江東区永代/東京メトロ東西線・都営大江戸線「門前仲町駅」徒歩4分

【参考】

  • 日本痛風・尿酸核酸学会「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版」
  • 江東区「特定健康診査」 https://www.city.koto.lg.jp/250103/fukushi/kokumin/hoken/23297.html

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の診断・治療は診察のうえで行います。費用は目安であり、制度・薬価改定等により変わることがあります(公開時点の情報です)。