健診で「血圧が高め」と言われたら?放置するリスクと受診の目安

健診で「血圧が高め」と言われたら?放置のリスクと受診の目安を内科が解説

健康診断の結果票に「血圧が高め」「要経過観察」「要医療」と書かれていたものの、「自覚症状もないし、様子を見ようかな」とそのままにしていませんか。高血圧は自覚症状がほとんどないまま血管を傷つけていくため、「サイレントキラー(静かなる殺し屋)」とも呼ばれます。この記事では、門前仲町駅から徒歩4分の魚住総合クリニック内科が、健診で血圧を指摘されたときに知っておきたい基準値・放置するリスク・受診の目安をわかりやすく解説します。

この記事のポイント

  • 高血圧の診断基準は、診察室血圧140/90mmHg以上、家庭血圧135/85mmHg以上です
  • 「高め(130〜139/80〜89mmHg)」の段階でも、将来の心臓病・脳卒中のリスクは上がり始めます
  • 放置すると脳卒中・心筋梗塞・心不全・腎不全・認知症などのリスクが高まります
  • 治療の基本は減塩・減量・運動などの生活習慣の修正で、必要に応じて薬を使います
  • 健診で指摘されたら、症状がなくても一度内科の受診をおすすめします

健診の「血圧が高め」はどのレベル?診断基準を確認

日本高血圧学会の「高血圧管理・治療ガイドライン2025」(JSH2025)では、高血圧の診断基準は次のように定められています。

測定場所 高血圧の基準
診察室で測る血圧 140/90mmHg以上
家庭で測る血圧 135/85mmHg以上

上の血圧(収縮期血圧)と下の血圧(拡張期血圧)のどちらか一方でも基準を超えていれば高血圧に該当します。また、130〜139/80〜89mmHgは「高値血圧」と呼ばれ、まだ高血圧ではないものの、正常な血圧の方に比べて脳や心臓の病気のリスクが高くなり始める段階です。健診で「血圧が高め」と言われた方の多くは、この高値血圧か高血圧のいずれかに該当します。

2025年に改訂された最新のガイドライン(JSH2025)では、治療で目指す血圧(降圧目標)が原則として全年齢で「診察室血圧130/80mmHg未満・家庭血圧125/75mmHg未満」に統一されました。「140未満ならセーフ」ではなく、より低い水準を目指す時代になっています。

なお、健診会場や診察室では緊張して血圧が高く出る「白衣高血圧」の方もいれば、逆に健診では正常なのに普段は高い「仮面高血圧」の方もいます。正確な判断にはご自宅での血圧測定がとても役立ちます。詳しくは家庭血圧の正しい測り方の記事をご覧ください。

症状がないのに危険?高血圧を放置するリスク

高血圧そのものは、頭痛やめまいなどの症状をほとんど起こしません。しかし血管の内側には常に強い圧力がかかり続け、動脈硬化(血管が硬く・もろくなること)が静かに進行します。その結果、次のような病気のリスクが高まります。

  • 脳卒中(脳梗塞・脳出血):血圧が高いほど発症リスクが上がることが知られています。後遺症で生活が大きく変わることもあります
  • 心筋梗塞・狭心症:心臓の血管が詰まったり狭くなったりする病気です
  • 心不全:高い血圧に長年さらされた心臓が疲弊し、ポンプ機能が低下します
  • 腎不全(慢性腎臓病):腎臓の細かい血管が傷み、進行すると人工透析が必要になることもあります
  • 認知症:中年期の高血圧は、将来の認知症のリスクを高めることが報告されています

これらは「ある日突然」起こるように見えますが、実際には何年もかけて進んだ動脈硬化の結果です。逆にいえば、早い段階で血圧を管理すれば、これらのリスクを下げることが期待できます。

ご注意血圧が180/120mmHg以上あり、激しい頭痛・胸の痛み・息苦しさ・ろれつが回らない・手足の麻痺などの症状を伴う場合は、様子を見ずに直ちに医療機関を受診してください(夜間・休日は救急外来へ)。

健診結果票をお持ちのうえ、お気軽にご相談ください。門前仲町駅徒歩4分、WEBから簡単にご予約いただけます。

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お電話でのご相談:魚住総合クリニック 内科 050-1784-5222

受診の目安チェックリスト

次の項目にひとつでも当てはまる方は、症状がなくても一度内科の受診をおすすめします。

  • 健診で「要医療」「要精密検査」「要治療」と判定された
  • 健診の血圧が140/90mmHg以上だった
  • 血圧が130〜139/80〜89mmHgで、糖尿病・脂質異常症・喫煙・肥満・家族に高血圧や脳卒中の人がいる、などの要素がある
  • 家庭で測った血圧が135/85mmHg以上のことが多い
  • 以前に高血圧の薬を飲んでいたが、自己判断でやめてしまった
  • 数年前から「血圧が高め」と言われ続けているが、一度も受診していない

受診の際は、健診の結果票と、もしあれば家庭で測った血圧の記録(血圧手帳やアプリの記録)をお持ちください。診断や治療方針の決定にとても役立ちます。

受診したら何をするの?治療の基本は生活習慣の見直し

「受診したらすぐ薬を飲まされるのでは」とご心配な方も多いのですが、高血圧治療の土台はあくまで生活習慣の修正です。当院でもまず、血圧の測定状況や生活習慣を伺い、必要に応じて血液検査・尿検査・心電図などで臓器への影響や他の病気の有無を確認したうえで、次のような生活修正から一緒に取り組みます。

  • 減塩:食塩摂取量1日6g未満が目標です。麺類の汁を残す、加工食品を控えるなど、できることから始めます
  • 減量:肥満のある方は体重を数kg減らすだけでも血圧の低下が期待できます
  • 運動:ウォーキングなどの有酸素運動を、無理のない範囲で習慣化します
  • 節酒・禁煙:飲酒量を控え、喫煙されている方は禁煙をおすすめします
  • 野菜・果物の摂取:カリウムを多く含む食品は血圧管理に役立ちます(腎臓病のある方は医師にご相談ください)

生活修正だけでは目標に届かない場合や、血圧が高い場合・リスクが高い場合には、降圧薬による治療を検討します。現在は後発医薬品(ジェネリック)も普及しており、費用は思ったより高くないことがほとんどです。具体的な金額は高血圧の治療費の目安の記事で詳しく解説しています。

江東区にお住まいの方へ:特定健診のご案内

江東区国民健康保険に加入している40〜74歳の方は、江東区の特定健診を無料で受けられます(2026年度の実施期間は2026年6月21日〜2027年2月20日)。血圧測定のほか、血液検査や尿検査で糖尿病・脂質異常症などもあわせてチェックできます。「最近健診を受けていない」という方は、この機会にぜひご活用ください。健診の結果、血圧などの異常を指摘された場合の相談も当院で承ります。

よくある質問

自覚症状がまったくないのですが、それでも受診が必要ですか?
はい、受診をおすすめします。高血圧は症状がないまま進行するのが特徴で、症状が出たときには脳卒中や心筋梗塞などを発症している場合があります。症状の有無ではなく、血圧の数値で判断することが大切です。
健診のときだけ緊張して高く出た気がします。それでも高血圧でしょうか?
緊張で一時的に高く出る「白衣高血圧」の可能性はあります。ただし白衣高血圧の方も将来的に本当の高血圧に移行しやすいことが知られており、放置は禁物です。ご自宅での血圧測定で普段の血圧を確認したうえで判断しますので、まずはご相談ください。
一度受診したら、ずっと通院しないといけませんか?
血圧の程度によります。生活習慣の見直しだけで改善し、経過観察のみでよくなる方もいらっしゃいます。薬が必要な場合の通院は月1回程度が目安です。通院の頻度や費用についてはこちらの記事をご覧ください。

まとめ:健診の「血圧が高め」は体からの早めのサイン

健診で血圧を指摘されたということは、重い病気になる前に対策を始められるチャンスでもあります。当院は整形外科・リハビリテーション科を併設しており、膝の痛みなどで運動が難しい方の血圧管理・運動療法についてもあわせてご相談いただけます。門前仲町・木場・清澄白河エリアで内科をお探しの方は、お気軽にお越しください。

「血圧が高め」と言われたら、まずは一度ご相談を。健診結果票をお持ちいただければスムーズです。

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魚住総合クリニック 内科
東京都江東区永代/東京メトロ東西線・都営大江戸線「門前仲町駅」徒歩4分

【参考】

  • 日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025(JSH2025)」
  • 日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「高血圧」
  • 江東区「特定健康診査・特定保健指導のご案内」

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の診断・治療は診察のうえで行います。費用は目安であり、診療報酬・薬価改定等により変わることがあります(公開時点の情報です)。