骨粗鬆症は、「骨がもろくなる病気」として知られ、高齢者に多く見られます。特に女性は閉経後に骨密度が低下しやすく、骨折のリスクが高まります。 しかし、適切な生活習慣を取り入れることで、骨の健康を維持し、骨粗鬆症の予防が可能です。
本記事では、骨粗鬆症の原因と、日常生活でできる予防法について詳しく解説します。
骨粗鬆症とは?
骨粗鬆症とは、骨密度が低下し、骨がスカスカになった結果、骨の強度が落ちて骨折しやすくなる病気です。特に、背骨(圧迫骨折)、太ももの付け根(大腿骨骨折)、手首の骨折が多く、転倒が大きなケガにつながることが特徴です。
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骨折すると歩行が困難になり、寝たきりの原因にもなるため、予防が非常に重要です。
骨粗鬆症の主な原因
- 加齢とホルモンバランスの変化
- 特に閉経後の女性はエストロゲン(骨を守るホルモン)の分泌が減り、骨密度が急激に低下します。
- カルシウム・ビタミンD不足
- カルシウムが不足すると骨がもろくなり、ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収が低下します。
- 運動不足
- 運動をしないと骨に適度な刺激が加わらず、骨密度が減少しやすくなります。
- 喫煙・過度のアルコール摂取
- 喫煙は骨の形成を妨げ、アルコールの過剰摂取はカルシウムの吸収を妨げます。
- 遺伝的要因
- 自らの親が骨折を経験している場合、自分も発症しやすい傾向があります。
骨粗鬆症を予防するための生活習慣
1. バランスの良い食事を心がける
骨を強くする栄養素をしっかり摂取しましょう。
- カルシウム(骨の主成分)
→ 牛乳・ヨーグルト・小魚・大豆製品(豆腐・納豆) - ビタミンD(カルシウムの吸収を助ける)
→ 魚(サケ・サンマ・イワシ)、きのこ類(しいたけ・しめじ) - ビタミンK(骨の形成を促す)
→ 納豆・緑黄色野菜(ほうれん草・ブロッコリー) - タンパク質(骨を支える筋肉を維持)
→ 肉・魚・卵・豆類
また、塩分やカフェインの摂りすぎはカルシウムの排出を促してしまうため、控えめにすることが大切です。
2. 適度な運動を取り入れる
骨は刺激を受けることで強くなるため、適度な運動が不可欠です。
- ウォーキングやジョギング(骨に適度な負荷をかける)
- スクワットやかかと落とし運動(下半身の筋力を鍛え、転倒を防ぐ)
- ストレッチやバランストレーニング(柔軟性を維持し、転倒を予防)
特に「かかと落とし運動」は手軽にできるためおすすめです。
- つま先立ちをして、ゆっくりとかかとをストンと落とす。
- 1日30回程度行うことで骨への刺激になります。
3. 日光を浴びる
ビタミンDは、日光を浴びることで体内で生成されます。
- 1日15~30分程度、日光を浴びる(手のひらや顔に当てるだけでもOK)。(日本骨代謝学会より)
- 冬場や屋内生活が多い方は、ビタミンDを含む食品を意識して摂る。
4. 定期的な骨密度検査を受ける
骨密度の低下は、自覚症状がないまま進行するため、定期的に骨密度を測定することが大切です。特に、50歳以上の方や、閉経後の女性は年1回の検査を推奨します。
当院では手軽に素早く簡単に骨密度を測定できる装置を導入しています。腕を入れて30秒ほどで測定が可能です。お気軽にご相談ください。骨密度結果に基づいた適切なアドバイスを行っています。

富士フィルムサイトより
まとめ
骨粗鬆症は、早めの対策をすれば予防できる病気です。
- バランスの良い食事(カルシウム・ビタミンD・タンパク質を意識する)
- 適度な運動(骨を刺激する運動を継続する)
- 日光を浴びる(ビタミンDの生成を促す)
- 定期的な骨密度チェック(早期発見がカギ)
「骨の健康は、一生の健康につながる」と言われています。
将来、骨折を防ぎ、元気に歩き続けるために、今日からできる骨を守る習慣を取り入れましょう!
当院では、骨粗鬆症の検査や治療を行っております。気になる方は、お気軽にご相談ください。WEB予約はこちら