アレルゲン免疫療法(減感作療法)シダキュアについて

スギ花粉症について

スギ花粉症はスギ花粉が原因となって、鼻水がでたり、目が痒くなったり、皮膚炎がおこるアレルギー疾患です。

日本人の約5人に2人がスギ花粉症と言われています*。

花粉の飛散時期になるとその症状により、睡眠障害、思考力の低下、イライラなど日常生活に影響を及ぼす事が知られてており、QOL(生活の質)の低下につながります。

これまでの主な花粉症の治療法は体のなかで症状を引き起こす物質(ヒスタミン)を抑える抗ヒスタミン薬の内服や点眼をすることで症状を緩和する治療法でした。

花粉症の辛い症状に毎年悩まされている方は、アレルゲン免疫療法(減感作療法:げんかんさりょうほう)という治療法があります。

日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会 鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会編:鼻アレルギー診療ガイドライン2020年版(改訂第9版)

アレルゲン免疫療法(減感作療法:げんかんさりょうほう)

アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することでからだをアレルゲンに慣らし、症状を和らげたり根本的な体質改善が期待できる治療法です。

皮下(ひか)に注射する方法と、舌下(ぜっか)に投与する方法があります。

アレルギー症状を治療したり、長期にわたり症状を抑える可能性のある治療法です。

シダキュア(スギ花粉舌下錠)

これまでのアレルゲン免疫療法は、病院やクリニックへ通院し定期的に皮下注射する方法でしたが、自宅でも治療可能な舌下免疫療法の薬が登場しました。

1日1回、少量から服用し始めその後決められた一定量を数年間にわたり継続して内服します。

*鳥居薬品株式会社 シダキュアを服用される患者さんへ小冊子より抜粋

治療は長期間(3~5年)かかります。正しく治療を行えば、スギ花粉症の舌下免疫療法では治療開始後の初めてのスギ花粉飛散シーズンから効果が期待できます。長く治療を続けることが大切です。

初回は医師の下で内服する必要がありますが、問題なければ自宅で服用できます。

服用量や服用方法、副作用に対する対応など、治療に対する患者さんの理解が必要な治療法です。

*主な注意点
スギの飛散時期には新たに治療開始できません。スギ花粉が飛散している時期は体の反応が過敏になっているのでスギ花粉が飛んでいない時期に治療を開始します。
開始時期に関しては医師とご相談下さい。
アレルゲンを投与することから、服用後にアレルギー反応が起こる可能性がありまれに強いアレルギー症状が発現するおそれがあります。医師や薬剤師からよく説明を受け、適切な指導の下治療を開始し、定期的な受診が重要です。

 

舌下免疫療法をご希望される方は当院内科外来でご相談下さい。

参考資料:トリーさんのアレルゲン免疫療法ナビ https://www.torii-alg.jp/

魚住総合クリニック 内科

 

 

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